一つの世界で生きて来た人や成功して来た人は、きっと潮目を読むのが上手いだろうと思っていたのですが、案外そうでもないかもしれません。それとも、そんな人でさえ読めない程の変化の兆しがあるのかも。
先月「なぜ、セブンでバイトをすると3カ月で経営学を語れるのか?--鈴木敏文の「不況に勝つ仕事術」40」という本を読みました。なるほどコンビニの基本的な考え方ってこんななのね、っていうのがわかります。
その中でも気になるのが、弁当などの廃棄についてです。期限切れ間近の弁当を値下げするか廃棄するかで、すったもんだしている件です。
鈴木氏の言っているのは、商品が揃っていないと販売機会の損失ばかりではなく、いつも品切れしているというマイナスのイメージを顧客に与えてしまうということ。要するに、我が儘な客の要望に応えるためには、多少過剰に仕入れして廃棄分が出たとしても、商品は揃えておかなくてはならないということです。
確かに、今まではそうだったかもしれません。ですが、食糧自給率の低下により大量の輸入をしているにもかかわらず、大量の廃棄をしていることに対しての関心と風当たりが強まりつつあります。それなのに今までと同じ方法を取り続けることが、企業イメージにどんな影響を与えるのかを、もう一度考え直した方が良いのではないでしょうか。
マクドナルドは昔、客を待たさないために、常に棚に一定の商品を作って並べていました。そして、時間が来たら廃棄処分です。弁当と違って作り立てが売りですから、その時間は確か15分とかそんなものだったと思います。さすがに今ではコストの問題もあり、そんなことをするとは思いませんが、万が一そのシステムを復活させたら顧客は満足するのでしょうか?
確かに客は我が儘ですが、時代の潮目はもう来ていると思います。実際には、セブンも先を読みながら動いているのでしょうけれど、この本を読んでみて、何か違うんじゃないか、もう違うんじゃないかと思いました。
それを思い出したのは、夕方のテレビで民主党の人事についての放送を見ていた時でした。インタビューを受けていたのは野中広務氏だったと思います。彼は、鳩山氏は献金問題を抱えているし、小沢氏は西松問題で裁判まで行われているので、小沢氏が副総理になれば予算委員会でいくらでも叩けるのに残念だ、と言うのです。
また、自民党総裁選に立候補している谷垣氏も、叩きどころ満載よ、みたいな同じようなことを言っていました。
今まではそれが予算委員会の常套手段だったかもしれません。ですが、この先それをすれば、有権者がどのように思うか全く理解できていません。「ばっかじゃないの?」と言っていたら、番組のゲストも同じことを言っていました。この二人には失望したと。
わからないんですね、潮目が変わったのが。いや、潮目が変わったとは思っているかもしれません。与党と野党が入れ替わったのですから。でも、今回の選挙では、与党に駄目出しをしただけではなく、国のシステムにも駄目出しをしたのだと思います。政治のやり方はもちろん、国会の在り方もすべて含めて。当然、政治家の頭の中、例えば物事を進める方法、考え方、姿勢、そういったものにも駄目を出されたのだと、気がつかなきゃ。
経営者にしても、政治家にしても、時代の潮目って読めていそうで読めていないのかもしれないと思ったのでした。
コムツカシイハナシ :: 09-09-17 :: すえもとふさこ
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